生成AIワーム、RAGメールアシスタント汚染で伝播
概要
研究者は、生成AIエコシステムを標的としたゼロクリックAIワーム「Morris II」を開発し、RAG(Retrieval Augmented Generation)ベースのメールアシスタントシステムへの攻撃を実証しました。このワームは、自己複製する敵対的プロンプトを利用し、プロンプトインジェクションを通じてAIアシスタントの動作を不正に操作します。具体的には、悪意のあるプロンプトを含むメールをターゲットシステムに送信し、RAGデータベースに保存させます。メールアシスタントが受信メールを自動取り込み、返信生成のために過去のやり取りを参照する際、データベース内の悪意あるプロンプトが利用されることで、ワームがシステム内で伝播し、さらにユーザーの機密情報(メールアドレス、住所、電話番号など)を漏洩させる可能性が示されました。この事例は、AIシステムが外部データを取り込む際のセキュリティの脆弱性と、プロンプトインジェクションが引き起こす伝播・情報漏洩のリスクを浮き彫りにしています。
分類・事実
- 発生種別
- 事故
- AI関与度
- AI が主要因
- 主分類
- security_abuse
- 初公表日
- 2024-03-05
教訓
RAGシステムが外部データを取り込む際、悪意あるプロンプトがデータベースに保存され、AIワームの伝播経路となり得ます。プロンプトインジェクションはAIアシスタントの動作を不正に変更し、機密情報を漏洩させる可能性があるため、厳格な入出力検証とフィルタリングが不可欠です。AIシステムが外部情報を取り込む際のセキュリティリスクを認識し、対策を強化することが求められます。
出典(引用元)
データ提供: MITRE ATLAS